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【新刊】健康禍 人間的医学の終焉と強制的健康主義の台頭

¥2,970 税込

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2020年7月刊行

健康はいつから宗教になったのか

イリッチ、フーコー、ラッセル、ミル、モンテーニュ、マーク・トウェイン…分野の壁を突き抜けて現代社会の矛盾に挑んだ医師、シュクラバーネク。忘れられた傑作が、四半世紀を経た今、復活の時を迎えた。
「健康主義は強力なイデオロギーである。なぜなら、非宗教化した社会において、健康主義は宗教が欠けたあとの真空を埋めてくれるから」(本文より)
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「この本は医学の本ではない」著者シュクラバーネクは序で早速釘を刺す。確かに、氏の博覧強記でもって文学、医学史、哲学、タブロイド、(1990年代最新の)医学誌を横断して紐解く「健康百面相」、さらには、健康・医学と政治の結びつきに鋭く切り込む描出は、一般的な医学の書の枠組みには留まらないかもしれない。
しかし、こうも言えそうだ。
医学の文学でありつつ、医学史を掘り起こし、健康主義に正面からぶつかる本書こそが、現代医学が忘れつつある「人間的医学とは何か」を語りえている、と。

仕様:ハードカバー・四六版・280ページ

著者について
ペトル・シュクラバーネク(Petr Skrabanek, 1940-1994)
毒物学者、医師。ボヘミア・モラヴィア保護領(現在のチェコ)ナーホトに生まれ、1968年のチェコ事件の際、偶然滞在していたアイルランドに移住し生涯を過ごす。『ランセット』編集委員、ダブリン大学トリニティ・カレッジ公衆衛生学教室准教授、アイルランド王立医学院フェローを歴任し、多数の論文と著書を残した。ジェイムズ・マコーミックとの共著『医学の誤解と愚行(Follies and Fallacies in Medicine)』はデンマーク語、オランダ語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語に翻訳されている。本書(The Death of Humane Medicine and the Rise of Coercive Healthism)の原稿は死の数日前に完成した。

大脇幸志郎おおわき・こうしろう
1983年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。出版社勤務、医療情報サイト運営の経験ののち医師。著書に『「健康」から生活をまもる 最新医学と12の迷信』(生活の医療社)。


目次

序文
第1部 健康主義
1.健康主義の勃興
2.イリッチ以後
3.イリッチ以前
4.売りに出される健康
5「.先制的」医療
6.健康への不健康な執着
7「.積極的健康」とその推進運動
8.緑の健康主義
9.死の恐怖症と死の医療化

第2部 生活習慣主義
1.長寿のレシピ
2.フィットネスの大流行
3.食品主義
4.罪で稼ぐ
5.悪魔の飲み物
6.呪われたタバコ

第3部 強制的医学
1.理論から実践へ
2.強制的利他主義
3.国家の代理人としての医師
4.全体主義的医療
5.妊娠警察
6.生活習慣の監視事業
7.スタハノフ的労働者
8.遺伝子の圧政
9.ドラッグ戦争
10.自己決定権
原著引用文献
訳者あとがき

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